郷クリでは下田地区の健康と産業を守るために骨粗鬆症に対するチームアプローチを開始します。
骨粗鬆症には次のような誤解があります。
- 自覚症状があるわけではありません
- 誰でもなりえます
- 高血圧症や糖尿病と同じように身近な病気です
- 高齢で腰が曲がったり骨折したことがあれば骨粗鬆症です
- 大腿骨の骨折を再発し寝たきりになる危険があります
- 骨粗鬆症の治療により骨折や寝たきりになる危険性を低下できます
- 女性は65才、男性は75才頃から骨粗鬆症の危険性が高まります
骨粗鬆症は身近な病気ですが骨折を起こすまで見逃されることが少なくありません。手や足、脊柱を骨折すると健康度が大きく低下し仕事ができなくなったり、寝たきりになったりします。
骨粗鬆症による不利益を減らすには骨粗鬆症の診断と治療、および骨粗鬆症の予防が重要になります。
骨粗鬆症の治療は以下の手順で行います。
- 郷クリで問診と必要な検査により骨粗鬆症の診断を行います
- 年齢、骨折の既往、生活上のリスク、薬の飲み方・使い方に応じて治療を計画します
- 医師、看護師、理学療法士、薬剤師がチームになり治療を支援します
- このようなチームを骨粗鬆症リエゾンチームと呼びます
- 骨粗鬆症リエゾンチームによる支援が治療効果を高めることが知られています
- 処方箋をもらうだけ治療の効果が得られるわけではありません
骨粗鬆症の薬を処方されただけでは骨粗鬆症の適切な治療とは言えません。薬はちゃんと飲めていますか? 効果や副作用は定期的に調べて説明を受けていますか? 歯の治療では骨粗鬆症の治療薬の影響が出ます、歯科医との連携はできていますか? 薬を使うだけでなく筋力体操、ストレッチ体操、バランス体操は行っていますか? 生活上の注意や改善のアドバイスは受けていますか?
これらの質問に答えるためにはチームアプローチによる診察時間を超えた支援が必要になります。骨粗鬆症のチームアプローチ、それが郷クリの骨粗鬆症の包括的診療になります。
骨粗鬆症は予防できる疾患です。予防の手順は以下のとおりです。
- 骨粗鬆症のリスクがある方(以下のいずれかに該当する方)は郷クリでリスク評価を行います
- 65才以上の女性、75才以上の男性
- 母親または父親(あるいは叔母や叔父)が骨粗鬆症の治療を受けている
- 母親または父親(あるいは叔母や叔父)がが圧迫骨折や大腿骨骨折を起こしたことがある
- 母親または父親(あるいは叔母や叔父)がの腰が曲がっている
リスクに応じて以下の対応を選択します。
- 骨粗鬆症と診断されたら治療を考慮します
- そのうえで運動やリハビリ(トレーニング)の必要性やプランを考えます
- 治療はトレーニングがちゃんと行えるように支援体制を整えます
- 患者さんごとにプランを作成しその実行を記録する骨健康ノートをお渡します
- 骨健康ノートを手がかりにトレーニングや治療を継続します
骨粗鬆症の予防についてもチームアプローチを採用します。
上記の診療体制は6月1日から開始いたします。